小学全学年対象 <音楽劇> 80分(休憩10分含む)
冒険西遊記
悟空の大冒険
原作:「西遊記」より 脚本:だんいっせい 演出:伊東孝則
ストーリー
おれは悟空だ、孫悟空。天界一の暴れん坊!ちょっとやり過ぎてお釈迦様に五百年も五行山に押し込められちまった。やっと観音様のおかげで自由になったんだが、のう天気でわがままな三蔵さまのお伴で天竺まで行くはめになっちまったい。途中、スケベで大食いの猪八戒、無責任でスグにサボる沙悟浄も加え旅を続けているんだが、三蔵さまの肉を食べれば不老不死になれると聞いた妖怪どもが次から次へと襲ってきやがる。エッ!どこが一番面白いかって?もちろん今回の見せ場は火炎山だな。牛魔王や金角、銀角も出てくるんだぜ。おい皆んな、チャンとおれを応援してくれよな!じゃあ舞台で会おう。楽しみにしているぜ。
制作にあたって
原作の「西遊記」は16世紀、中国が明といっていた時代に、呉承恩(ごしょうおん)という人によって書かれた小説ですが、三蔵法師の天竺(インド)への旅は本当にあった話です。
唐の都、長安(現在の西安)をあとに、三蔵法師が仏教の経典を求めて旅立ったのは、西暦629年秋のことといわれています。
皇帝の許可のない密出国で、見つかれば送還される運命を背負っての旅でした。
西域の砂漠を越え、パミール高原を越えてインドへわたり、ついに目的をとげて17年振りに600万余部の教典を持って帰国。
後に「大唐西域記」という旅行記を書きあらわしました。
まったく地図も何もない、交通の便も無かった頃で、この旅行がいかに大変だったかは想像を絶します。
奇跡とも思われるこの旅行の話が後世に語り伝えられる内、しだいに史実を離れ「西遊記」の原型になりました。
呉承恩は、僧と庶民が語り育んできたこの物語を、事実にとらわれることなく自由奔放な空想をくりひろげて、まったく奇想天外な孫悟空の物語を完成させました。
そのスリリングで破天荒な冒険物語を、劇団トマト座は、独自の視点から、「一人では、何も出来ない」と悟る、共生の大切さと、「目的を持って毎日コツコツ努力すれば道は必ず開ける」という2つの大きなテーマを柱に楽しいミュージカルにしました。
ジャズダンスにロック、カンフーから京劇と色々な立ち回りが入って、動き動きのダイナミックな、躍動感あふれる舞台です。
そして、最後は、独りぼっちになった悟空の心に観音様の声が、染みわたり、動と静の妙を特徴的に描きました。
三蔵法師とお伴の、孫悟空、猪八戒、沙悟浄と、4人の旅の過程で、一つ一つの行動の中から、仲間たちとの友情や、みんなと共に生きていく事の大切さを感じ、成長する心を見つけてください。
スタッフ
原作:「西遊記」より
脚本:だんいっせい
演出:伊東孝則
音楽:盛田裕之
振付:盛田裕之
美術:ガランアート企画
照明:伊藤舞台照明
衣装:佐川恵麻
制作:劇団トマト座
◇小学校の先生方へのアンケートより抜粋
● 今回1年生~6年生までの全児童に見せたのですが、1年生にも分かりやすい内容であったと思います。最後の方の場面、仲間が死に、悟空が一人ぼっちになってしまう所で、子どもたちの泣いている姿を見て、この劇にして良かったと思いました。(埼玉県)
● ミュージカルを見るのは、本校は久しぶりなのですが、みんな西遊記の世界に引き 込まれてとても楽しんで見ていたと思います。孫悟空をはじめとして一人ひとりの キャラクターが個性的で、ひきつけられました。ぜひ、別の作品も見せていただきたいなぁと思いました。 (広島県)
● とてもドキドキして拝見させて頂きました。映画などとは違う迫力があり、最後まで楽しかったです。子どもたちも終わった時、「おもしろかったね」などと言い合い ながら色々な話で盛り上がったり、次の日には孫悟空ごっこのようなものをしていました。 (熊本県)
● 学校の体育館という、あまり演劇をやるには好条件ばかりではないところで、いろんな工夫をされて、演劇の楽しさを伝えてあったと思います。内容も分かりやすく、 学校での子ども達に伝えたいメッセージも含まれていて、大変楽しく鑑賞させていただきました。 ありがとうございました。 (熊本県)
● 西遊記を見るのは初めてだったので、子ども達同様、目が離せませんでした。歌あり、踊りあり、進行役の語りの構成だったので、子ども達も飽きずに最後まで見ていた様でした。子ども達は、ふだんテレビのなかの世界で育ってきているので、目の前で人が動いている様子を見れたことは、良い経験になったと思います。楽しい劇を見ることができて、私自身も良かったです。ありがとうございました。 (熊本県)